ワイン生産量の日本一って、どこだと思われますか?
筆者は、もちろん山梨県!と思ったわけですが。。
とある資料を読んだところ、まさかのあの県が
日本一でした。
ちょっと驚いたので、理由なども含めてまとめてみました。
資料の出所は国税庁ホームページ
国税庁ホームページの新着情報を眺めていると
「国内製造ワインの状況」なる情報がアップされていました。
ほう、どれどれ・・・、とざっと読んでみたところ
「果実酒の都道府県ランキング」が載っていました。
まぁ、山梨が日本一でしょ・・と見たところ
(出典:国税庁ホームページ「国内製造ワインの概況(平成28年度調査分)」
まさかの神奈川県が日本一!
神奈川県でぶどうの生産が盛んだ、との話も聞きませんし
不思議で仕方がありません。
表をよく見ると
日本ワイン(=ぶどうも国産、醸造も国産のワイン)の区分では
山梨県が日本一、神奈川県は圏外です。
このあたりに、何か事情がありそうな気がしますね。
引き続き調べてみることにします。
日本一の理由
「国内製造ワインの概況」を色々眺めていると、都道府県ごとの
ワインの製造場数、生産量が出てきました。
(出典:国税庁ホームページ「国内製造ワインの概況(平成28年度調査分)」
神奈川県と山梨県がちょうど
「東京局グループ」でまとめられていますので
抜き出してみました。
都道府県名 | 製造場数
(回答があった 製造場数) |
生産量
(kl) |
うち
日本ワインの 生産量(kl) |
千葉県 | 3 | 1 | 1 |
東京都 | 2 | ? | ? |
神奈川県 | 1 | ? | ? |
山梨県 | 68 | 13,858 | 5,510 |
計 | 74 | 44,153 | 5,539 |
?になっているのは、秘密だそうです。
製造場が少ないので、書くと特定されますもんね。
でも、面白いことに合計が出ちゃってるので
・ワインの生産量は、東京と神奈川の合計で3万294kl
・日本ワインの生産量は、東京と神奈川の合計で28kl
という推定が簡単に出来てしまいますね 笑
更に、「東京」「ワイナリー」でWeb検索すると
・東京ワイナリー
・深川ワイナリー
・清澄白河フジマル醸造所
の3箇所が見つかりました。
東京にワイナリーなんて面白いですね。
機会を見つけて3箇所とも行ってみたいところです。
あ、話がそれました w
分析に戻ります。
国税庁の資料では、東京都の製造所2箇所が
アンケートに答えていることがわかります。
先ほどの3箇所のうち、いずれか2箇所が
該当でしょうね。
とすると、いずれの醸造所も小規模の運営のようです。
Webの情報から、3箇所とも日本ワインを
醸造されていると思われます。
うち、深川ワイナリーさんはホームページで
年間2万本しか生産できないとおっしゃっています。
ワイン一本が 750mlなので
深川ワインさんの年間生産量は
750ml×2万本=15klと推定されます。
他のワイナリーさんも同程度の生産量だとして
東京都の日本ワイン年間生産量は30klと推定できます。
(= 15kl × 2醸造所)
国税庁の資料では、
東京と神奈川で日本ワインの生産量が28lmと
されていますので
神奈川で日本ワインの生産がないと決めつければ
推定は辻褄があっていそうです。
(むりやり辻褄を合わせた??)
つまり、神奈川のワイン生産量は
3万294klー28kl(すべて東京のワイン生産量とみなす)
=3万266klとなります。
1醸造所で3万kl以上も
ワインを生産していることになりますね。
さっきの表に、これまで推定した
数値を入れてみましょう。
都道府県名 | 製造場数
(回答があった 製造場数) |
生産量
(kl) |
うち
日本ワインの 生産量(kl) |
千葉県 | 3 | 1 | 1 |
東京都 | 2 | 28 | 28 |
神奈川県 | 1 | 30,266 | 0 |
山梨県 | 68 | 13,858 | 5,510 |
計 | 74 | 44,153 | 5,539 |
なんでこんなにブッチギリで
生産量が多いんでしょう。。。
検索したら、とてもあっさりと理由が判明しました。
神奈川県藤沢市に、メルシャンの工場がありました。
おそらく、この工場だけで
年間3万kl以上のワインを
醸造していることになりますね。
これが、神奈川県がワイン生産量日本一に輝く
理由のようです。
調べてみると、まあ納得というか
そりゃそうだよね、というか
驚きが全くない理由でした。。。
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【編集後記】
本日は不動産譲渡の申告のための材料探しに国会図書館へ。
午前中で終わるつもりが、調査しないといけない材料が次から次へと判明し
結局夕方5時近くまで滞在。。
卒論書き?とおぼしき学生さんが沢山いらっしゃいました。