電話応対で税金の話を行うのは、面と向かって行うより難易度が高いと思っています。
相手の反応が掴みにくく、理解度に合わせた表現を繰り出すのが対面より難しいためです。
コミュニケーションには不利な環境で、少しでも相手にとって良いお話ができるよう、心がけていることがあります。
相手が電話している環境に思いを巡らす
受話器からガヤガヤした音が聞こえてきたら、電話に集中し辛い環境と思われます。
こんな時に込み入った話をしても、正確に伝わらず誤解を招くだけですので、落ち着いた頃に再度お話することを約束して切ってしまいます。
話が止まるまで聞く
これは対面でも同様かもしれませんが、お互いに発言のタイミングが被り、同じように発言を引っ込め、また発言のタイミングが被ることがあります。
狭い歩道で、こちらに向かってくる人を避けようとしたら、同じ方向に避けられることを繰り返す行為に似ています。
特に電話は話し始めや話が途切れるタイミングを感じるのが難しいので、基本的には相手にお話いただくよう促して、十分喋り尽くすまで待つようにしています。
呼び名が違う専門用語は敢えて直さない
電話に限らず、コミュニケーションのイメージは、こんな感じだと思っています。
お互いに頭の中で考えていることを言葉に変えて伝え、受け取った相手が言葉を翻訳して、相手の考えていることを理解する、といえば良いでしょうか。
そのようなコミュニケーションにおいて、言葉、特に用語は、道具に過ぎないと思っています。
仮に、その言葉の読み方が間違っていたとしても、間違いを汲み取って理解できる限りはコミュニケーションに問題はありません。
寧ろ、いちいち間違いに引っかかって訂正しようとする方、スムーズなやり取りが出来なくなるのではないかと思います。
優先順位は、正しい言葉を使っていただくことにあるのではなく、お互いの思いや考えを限りなく100%シンクロさせることにあります。
例えば「借入金」「相殺」「戻入」「家屋」。
それぞれ「かりいれきん」「そうさい」「もどしいれ」「かおく」です。
しかし「しゃくにゅうきん」「そうさつ」「れいにゅう」「かや」と読む方もいます。
専門家がこのような間違いをしていては論外ですが、専門家でなければ間違えることは珍しくありません。
この場合、読み方の間違いが誤解を招くものでなければ敢えてスルーし、お互い理解し合うことを最優先にしています。
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【編集後記】
読みたい本が複数冊重なり、何とも言えずもどかしい感じです。
現在は遠藤周作の「沈黙」を読んでいます。次に読む予定の本はジョージオーウェルの「一九八四」、更に次はユヴァル・ノア・ハラリ「サピエンス全史」・・・。