相続税の申告書に添付する戸籍は、抄本ではダメなのか?

相続税の申告書には、相続人を明らかにするための戸籍の謄本を添える必要があります。

この場合、戸籍の謄本ではなく戸籍の抄本ではダメなのでしょうか?

検討してみました。

被相続人の戸籍は謄本必須

戸籍には、謄本と抄本があります。

・謄本・・・戸籍に入っている全ての人が記載されています

・抄本・・・戸籍に入っている人のうち、特定の一人のみ記載されています

被相続人の戸籍については、配偶者や子供の有無がどうしても必要です。

そのため、被相続人については戸籍謄本を取るしかありません

相続人の戸籍も必要

それでは、相続人の戸籍はどうでしょうか?

相続人の戸籍を取る意味は、その相続人がご存命であることの確認です。

生存していなければ、その子が代わりに相続人になり、相続人が変わってきます。

そのため、相続人を確定させる意味で、相続人の戸籍も必要です。

相続人の戸籍は抄本でも良いのか?

相続人の戸籍を取る意味は、その相続人がご存命か確認するため、と書きました。

そうすると、相続人の戸籍は抄本でも良いのではないか?との疑問がわきます。

相続人の戸籍謄本を取れば、相続税の申告に関係のない、相続人の配偶者や子供が記載されています。

家族の状況や歴史についてオープンにしたくない、と考える相続人がいらしても不思議ではありません。

そのように考える相続人なら、戸籍の抄本で済ませたいのが本音でしょう。

結論を先に言いますと、相続人の戸籍も謄本が必要と考えられます。

理由はただ一つ

・法律に書いてあるから

です。

(済みません、身も蓋もなくて)

それでは、法律にはどう書いてあるかといいますと

相続の開始の日から十日を経過した日以後に作成された戸籍の謄本被相続人の全ての相続人を明らかにするもの(相続税法施行規則第16条第3項第1号)

※原文を知りたい方はこちら

※法第二十七条第四項を知りたい勉強熱心なかたはこちら

こう、書いてあります。

まず

戸籍の謄本

が必要ですよ、と書かれていることにご注目です。

「戸籍の抄本」とは書かれていません。

次に、どんな戸籍の謄本を欲しいのか、については

相続の開始の日から十日を経過した日以後に作成されたもの

被相続人の全ての相続人を明らかにするもの

と書いてあります。

一つ目の条件は、書いてあるままなのでスルーさせていただくとして。

二つ目の条件の「被相続人の全ての相続人を明らかにするもの」について

どう理解すれば良いのでしょうか。

相続税の計算は、相続人の人数で計算が大きく変わりますので、全ての相続人を間違いなく確定させる必要があります。

そのためには、被相続人の戸籍も必要ですし、相続人の戸籍も必要です。

そして、これらの戸籍(=被相続人の全ての相続人を明らかにするもの)は

抄本ではなく謄本でお願いしますね、と。

相続人の戸籍は抄本で良いよ、とは、どうしても読み取れません。。。

念のため、通達や事務運営指針(※)を読んだところ、相続人は抄本でいいよ、との取り扱いは見当たりませんでした。

(※)国税庁が税務署の署員向けに出している法律の考え方や指示

個人的には、抄本でも相続人の確定に支障はないので、抄本でもええやん、と

考えています。

でも、法律には逆らえませぬ。。


戸籍の抄本と指定されている例として、贈与税の配偶者控除(2千万控除)を受ける場合があります。

戸籍の謄本又は抄本及び戸籍の附票の写し(相続税法施行規則第9条第1項第1号)

つまり、戸籍の抄本でも構わない場合は、法律できちんと書かれている、ということです。

抄本添付は自己責任で!

ここまで確認してきた通り、法律上は相続人についても戸籍の謄本が必要です。

それでも、抄本で強行突破!ということならば、自己責任ですね。。。

||||||||||||||||||||||||||||||||

【編集後記】

編集後記は、諸事情により暫くの間お休みします。

ブログ村ブログパーツ
||||||||||||||||||||||||||||||||
ブログランキングに参加しています。
よろしければ、ポチッとクリックして頂けると嬉しいです!
↓↓↓こちらをクリック♫
にほんブログ村 士業ブログ 税理士へ

この記事、まぁまぁ良いかなと思って頂いたら、次のボタンを押して頂けるとかなり嬉しいです♫

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存

このブログを定期的に読んで頂ける場合は、下のアイコンをクリックしてみて下さい!