共有不動産を貸す場合に大事なこと

共有で所有している不動産を貸す場合に大事なことがあります。

それは、家賃が入金される口座の管理運用です。

家賃収入は一つの口座に入金される

共有不動産を賃貸する場合でも、賃借人からの入金は一つの口座にまとめて入金されるのが普通です。

貸し手からすると、共有者それぞれの口座に個別に入金してほしいところですが、借り手から見れば、そんなことは知ったことでは有りません。

共有者のうち誰かの名義で口座を作り、その口座に振り込んでもらうのが実務です。

口座は一つだけど、所有権は共有者全員のもの

家賃が入金される口座は、共有者の代表名義の口座です。

口座名義は共有者代表ですが、その口座に入ってくる家賃は、共有者全員のものです。

名義は一人ですが、実質的な所有者は共有者全員です。

口座での取引は、共有不動産に関係があるもの限定にする

形式的には一人の名義の口座でも、実質的な所有者は共有者全員のもの(便宜上、共有口座と呼びます)ならば、その口座を管理していく上で絶対に守るべきルールがあります。

それは、共有口座での入出金は、共有不動産に関係があるもの限定にすべき、ということです。

よく見かける事例として、夫婦で不動産を共有、家賃は夫名義の口座に振り込まれる場合に、次の取引を行っていることがあります。

・夫のみ、または妻のみの所得税の振替納税

・契約者を夫又は妻とする生命保険の保険料引き落とし

・夫名義の定期積金の引き落とし

これらの取引は、何が問題なのでしょうか?

結論から言うと、夫から妻、または妻から夫への贈与になる可能性がある、ということです。

共有口座の預金は、夫と妻の共有財産です。その共有財産から、夫名義の生命保険料の支払いや、定期積金を行ったら、どうなるでしょう?

妻の財産分から、夫名義の生命保険料の支払いや、夫名義の定期積金の積立が行われたのと一緒になります。

妻の財産で夫の財産を作る、つまり妻から夫への贈与を行っているようなものです。

共有口座での取引は、あくまで共有不動産に関係があるもの、例えば不動産に係る火災保険や固定資産税などの支払いに限定すべきです。

共有口座のお金は各共有者に分配する

共有口座に貯まるお金は、そのままにしておかないで、各共有者の口座に都度振り込んだほうが、好ましい運用です。

共有者個別の事情による支払いは、共有者個別の口座で行うようにしましょう。

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【編集後記】

法務局で会社設立登記を行いましたが、受付窓口では提出書類はノーチェック。

「問題があれば連絡します」とのことらしいです。

相談しながら記入しようと思っていた項目も、係員の勢いに押され未記入のまま。

確実に連絡がくること請け合いです。自宅から遠いのに・・・。

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