退職金は受取るタイミングで税金の負担が変わる

退職金は、受取るタイミングの違いで税金の負担が変わります。

どう変わるのか、どちらが有利なのか考えてみたいと思います。

本人が受取る場合

定年退職などで、退職金を本人が受取る場合は、所得税と住民税がかかります。

次の図をご覧ください。

退職金にまるまる税金がかかるのではなく、一定の非課税枠を差し引いて計算します。

この非課税枠のことを「退職所得控除」と呼びます。

また所得税と住民税は退職金から天引きされます。

退職所得控除

退職所得控除は、次のように計算します。

勤続20年まで・・・・・・40万円×勤続年数

勤続20年を超える場合・・70万円×(勤続年数ー20年)+800万円

例えば

勤続15年で退職した場合は、退職所得控除は600万円(40万円×15年)

勤続30年で退職した場合は、退職所得控除は1500万円(70万円×(30年ー20年)+800万円)

となります。

所得税と住民税の税率

所得税の税率は次の通りです。退職所得控除を差し引いて2分の1した金額で判断します。
他に給与などの所得があっても合算しないで、退職金だけで税率を決めます。
例えば、退職金が2千万円、退職所得控除額が1,500万円の場合、所得税の税率は10.21%となります。
195万円以下・・・・・・・・・・5.105%
195万円超〜330万円以下・・・・10.21%
330万円超〜695万円以下・・・・20.42%
695万円超〜900万円以下・・・・23.483%
900万円超〜1,800万円以下・・・33.693%
1,800万円超〜4,000万円以下・・40.84%
4,000万円超・・・・・・・・・・45.945%
所得税といえば、所得が増えれば増えるほど税率がどんどんアップしていきますが、退職金は例外で、税金の負担が比較的軽く済む仕組みになっています。
なお、住民税は一律10%です。

本人の遺族が受取る場合

従業員として在籍中、または役員として在任中に不幸にして亡くなった場合は、通常は本人の遺族に退職金が支払われることになります。

この退職金には、所得税と住民税はかかりませんが、相続税がかかります。

下の図をご覧ください。

退職金にまるまる相続税がかかるのではなく、一定の非課税枠があります。

相続税の計算方法については、次の記事をご覧ください。

相続税が課税される仕組みを図解で大まかに掴もう
相続税という言葉はよく聞くけど、仕組みがよく分からないようです。 当記事では、相続税の仕組みを大まかに理解できるように、図解で説明いた...

死亡退職金の非課税枠

死亡退職金の非課税枠は、500万円×法定相続人の数です。

例えば、法定相続人が3人なら、非課税枠は1,500万円です。

どちらが有利か

一般的には、死亡退職金の方が有利です。

死亡退職金には相続税がかかりますが、配偶者が相続する場合は、ちゃんと相続税の申告を行えば、他の相続財産も合わせて1億6千万円までは結果的に相続税がかからないためです。

ただし、有利不利はあくまで税金上の話です。

退職金を受けるタイミングが調整可能な方は、事実上、中小企業の役員さんに限定されると思われます。

また、死亡退職金の方が有利だからといっても、本人には一切お金が入ってこないわけですから、場合によっては税金の有利不利関係なく、生前に退職金を貰った方が良い場合もあります。

なお、退職金を支払う会社側としては、通常の退職金も死亡退職金も、経費であることに変わりありません。

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【編集後記】

今日は古巣の会社の従業員にお会いし打ち合わせ。こちらが営業される立場でしたが(^_^;)

なんだか懐かしい気分になりました。

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