よく、私の住んでいる市の住民税は高いとか、どこどこの住民税が安い、といった話を聞きますが、本当でしょうか?
住民税とは?
住民税とは、厳密には市町村民税と都道府県民税を合わせた税金のことを指します。
住民税は個人にも会社(法人)にも掛かりますが、当記事では個人の住民税について説明いたします。
住民税は、次の算式で計算します。
(所得金額ー所得控除額)×10%(市区町村6%、都道府県4%)
+ 均等割(殆ど4,000円 市区町村3,000円、都道府県1,000円)
※所得金額の意味についてはこちらを参照ください
※所得控除額は、基礎控除や配偶者控除などの控除額のことです。
※均等割は、所得金額の大小に影響なく加算されるもので、その地域に住んでいることに伴う定額料金のようなものです。
住民税の額は、厳密には市区町村によって違うが殆ど一緒
先ほどの住民税の計算式は、原則として全国どこの市区町村でも同じなのですが、一部違う市町村があります。
例えば、名古屋市は市民税の税率が5.7%、均等割が3,300円です。
名古屋市のように、税率や均等割が微妙に違う市町村は他にも有りますが、違いが僅かのため、住所によって年間の住民税が何万円も変わるようなことは無いと考えて良いでしょう。
市区町村によって明らかに違うもの
住民税よりも、よりハッキリと市区町村で差が出るものが国民健康保険料です。
次の表は、市町村毎の国民健康保険料の計算に使われる率などを一覧にしたものです。
(市町村の選定は特に意味がありませんが、東京都武蔵野市は私が居住しているため選定しました^^;)
国民健康保険料は、次の算式により計算します。限度を超える部分は切り捨てです。
(所得金額ー33万円)× 所得割(率) + 平等割 + 均等割 × 被保険者の人数
例えば、所得金額が400万円の4人家族の国民健康保険料は、最も安い東京都武蔵野市で461,860円、最も高い福岡県福岡市で696,774円です。
このように、国民健康保険料は、お住まいの市区町村によって、住民税とは比較にならない程の差が出ることがあります。
まとめ
住民税は、お住まいの市区町村によってそれほど大きな差はありません。
一方で、国民健康保険料は大きな差がつくことがあります。
サラリーマンの方は勤め先で健康保険に加入されているので、国民健康保険料は考慮不要ですが、フリーランス(個人事業)の方は国民健康保険料を意識されると、節約につながるかも知れません。