私が税理士を目指したきっかけをふと思い出してみました。
間違いなく断言できるのは、税金で困っている人の助けになりたい、とは、露ほども考えていなかったことです。
私は、学校を卒業したのち、プログラマーを5年弱していました。
ある時、「自分の努力が、様々な意味で直接自分に跳ね返ってくるような、そんな仕事をしたい」と思っていた時に紹介された仕事が、たまたま税理士だった、というのが実情です。
とはいえ、特に税理士になりたいという思いもないまま会計事務所で働く事になり、約2年が過ぎた頃、担当していた建設業が倒産しました。
その時の私は、事務所の中で試算表を作るまでが役目の立場。
そんな立場にもかかわらず、倒産したのは私に原因があるのでは、と自分を責めました。
そんな私に、ベテラン職員さんが言いました。
「あなたに、そんな(倒産させるような)影響力はない」
今から思えば、私を慰めるための言葉だったのかもしれません。
が、その時の私は、更に自分自身の無力感を感じるだけでした。
本気で税理士を目指そう。
そう思ったきっかけの一つです。