不動産を共有している場合の青色申告決算書、収支内訳書の書き方

不動産を共有している場合の青色申告決算書や収支内訳書(以下「決算書」)の書き方は

どうすればよいか、まとめてみました。

全体の金額ではなく持分の金額を書く

決算書に記入する金額は、全体の金額ではなく持分の金額を書きます。

たとえば、家賃収入が年間500万円で、Aさん(持分60%)、Bさん(持分40%)で

共有している場合は

・Aさんの決算書には、家賃収入300万円

・Bさんの決算書には、家賃収入200万円

と記入します。

とはいえ、勘定科目の一つ一つに持分割合を掛けて計算するのは

なかなか面倒です。

収支を、弥生会計などの会計ソフトで処理している場合は

・会計ソフトから、損益計算書のエクエルデータをエクスポートする。

(弥生会計なら、合計残高試算表を画面に表示するとExcelボタンがあります。)

・各持分の所有者の分だけ、列を作成する。

・金額は計算式を入れることでエクセルに計算させる。

ようにすれば、比較的手間なく、正しく持分ごとの金額を出すことができます。

たとえば、次のエクセルのようなイメージです。

C列は全体の金額。D列、E列は各持分の所有者ごとの列です。

もちろん、会計ソフトで処理をしていなくても

・まずは合計金額でエクセルに入力する

・会計ソフトを使ったときと同じように列を追加し、計算式を入れる

ことで、計算することができます。

減価償却費の計算も持分ごとに行う

減価償却費の計算も、持分ごとの金額を使って行います。

たとえば、取得価額2,000万円の建物を減価償却する場合には

決算書の「減価償却費の計算」において、取得価額の欄に2,000万円ではなく、持分を掛けた金額(持分が60%なら、1,200万円)を記入します。

全体の金額を書いた決算書は不要

自分の持分だけ書いた決算書を提出したら、全体の金額が税務署には分からないので

全体の金額を書いた決算書も併せて提出したら、分かりやすくて親切そうに見えます。

確かに親切だとは思いますが、特に提出する義務はありませんので

あくまでご自身の持分のみを記入した決算書を提出すればOK。

全体の金額を書いた決算書は不要です。

遺産分割協議中の相続財産も共有財産

遺産分割協議中の相続財産は、誰のものでしょうか?

答えは、相続人全員の共有です(共有割合は法定相続分に従います)。

遺産分割協議中の相続財産に、貸アパートなどの収益物件がある場合には

さきほどご紹介した共有不動産と同じ要領で、相続人が各々確定申告を行う必要があります。

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【編集後記】

今週は、平日に走ることが出来ませんでした。。

仕事がどうのというより、あまりの寒さに家で縮こまっているのが真相です。

はやく暖かくなってほしい。。

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