将来、税理士がいなくなるかも知れません。
税理士は約76,000人 毎年増加しているが…
タイトルと矛盾しますが、税理士は現在約76,000人います。次の表をご覧ください。
(出典:国税庁ホームページ 一部加工)
税理士の数は毎年着実に増加していますし、表には記載がありませんが10年前より約1万人増加しています。
毎年の増加数は、純増加数(増加数と減少数の差)です。
税理士試験合格、公認会計士試験合格、税務職員を退官して税理士登録をする方が、増加数。
廃業、死亡により税理士登録を抹消する方が、減少数。
表をよく見ると、税理士は毎年増加しているものの、その純増加数は減少傾向にあり、その原因の一つは、税理士試験合格者数の減少と考えられます。
若者の受験者が大きく減少している
表の「受験者」欄をご覧ください。
受験者数全体で見ると、この5年間で約23%減少していますが、若者(ここでは30歳以下と定義します)に限ると、約40%も減少しているのです。
表の「合格者」欄を同様に確認してみましょう。
全体で約24%、若者で約27%減少と、受験者程ではないですが若者の方が減少傾向が強いです。
受験を開始してから合格するまでにある程度の年数が掛かることを考えると、今後の合格者に占める若者の割合は益々減少することが予想されます。
税理士の数が純減に転ずるのも時間の問題
他の税理士の供給源も心許ないです。
公認会計士試験も税理士試験と同様、受験者数が減少傾向です。また税務職員を退官後に税理士登録する者も、理由(今度書きます)があり減少傾向です。
税理士という職業の魅力をアピールしなければ、税理士の明日はない
このように、税理士を取り巻く状況を見ていると、税理士を志す若者が減少していることは明らかで、税理士試験以外からの供給源も心許ないことから、今後税理士が大きく減少する可能性はあると思います。
税理士は一生の職業とするのに相応しい、やりがいのある職業だと思います。
一生懸命勉強して、お客様の税金の悩みを一緒に解決して、喜んでいただける。お金だけでない報酬(感謝されることや遣り甲斐)が沢山頂ける素敵な職業です。
折に触れて、税理士という職業の魅力を発信していきます。