ふるさと納税をして、お礼の品をゲットして、で終わらせてはいけません。
ふるさと納税は、効果がでているか確認するまでが、ふるさと納税です。
目次
ふるさと納税の効果を確認しよう
ふるさと納税は、ふるさと納税額から2千円を差し引いた分、住民税が安くなる制度です。(厳密には所得税も少し安くなっています。)
ふるさと納税は、自分で手続き(確定申告やワンストップ特例)を行わないと、住民税から引いてくれません。
また、差し引ける金額の上限は、住民税の20%と決まっていますので、ふるさと納税が多額の場合、差し引きできずに切り捨てられる部分があります。
住民税は5月から6月にかけて明細(※)をもらえますので
・ふるさと納税が差し引きされているか
・差し引きできず切り捨てされた金額はないか
をチェックして、ふるさと納税の効果が出ているか確認をしておきましょう。
(※)明細とは、次の書類のことです。
・サラリーマンの方なら、勤務先から5月か6月に貰える「特別徴収税額の決定通知書」
・それ以外の(自分で住民税を支払う)方は、お住まいの市町村から届く「納税通知書」
チェックの前に
少しだけ言い訳させてください。
・住宅ローン控除を受けている方、不動産や株式等の譲渡があった方は、うまくチェックできないかもしれません。
・説明で使用した見本は、サラリーマンの方に届く「特別徴収税額の決定通知書」です。ただし「納税通知書」でも同じ要領でチェックできます。
ざっくりチェックする方法
ふるさと納税が差し引きされているか、ざっくり分かればいいや、という方のために、簡単にチェックする方法です。
寄附金税額控除額の記載がある場合
明細の「備考」欄に、「寄附金税額控除額」の記載(次の見本の(1))がある場合は、すぐチェックできます。
「市(又は町、村)」と、「都(又は道、府、県)」の金額の合計額が、ふるさと納税額の約80%以上あれば、ふるさと納税の効果があったと考えてOKです。
寄附金税額控除額の記載がない場合
明細の備考欄に「寄附金税額控除額」の記載がない場合は、明細の「税額控除額」(次の見本の(3))を探してみてください。2箇所あるはずです。
探せたら、2箇所の「税額控除額」を合計して2,500円を引いてみてください。
その金額がふるさと納税額の約80%以上であれば、ふるさと納税の効果があったと考えてOKです。
正確にチェックする方法
ふるさと納税がもっとも効果があるのが
ふるさと納税額から2千円を引いた金額 = 所得税と住民税の減少額合計
です。
ふるさと納税をやりすぎると
ふるさと納税額から2千円を引いた金額 > 所得税と住民税の減少額合計
となり、思ったような効果が得られていないことになります。
ここでは、ふるさと納税が差し引きされているかどうかのチェックはもちろん、その効果も正確にチェックする方法を説明します。
1.まず、明細の「寄附金税額控除額」という記載があるか探します。(見本の(1))
2.記載があれば、控除額のうち「市(又は町、村)」の金額をメモしておきます。なければ、「市(又は町、村)民税」の「税額控除額」の金額を探し(見本の(3))、1,500円引いた金額をメモしておきます。
3.明細の「総所得」を探します。(見本の(2))その金額に5万円を足した額を、次の表に当てはめて、(A)の割合をメモしておきます。
総所得+5万円 | (A) |
195万円以下 | 84.895% |
195万円超 330万円以下 | 79.79% |
330万円超 695万円以下 | 69.58% |
695万円超 900万円以下 | 66.517% |
900万円超 1,800万円以下 | 56.307% |
1,800万円超 4,000万円以下 | 49.16% |
4,000万円超 | 44.055% |
4.次の計算を行います。
(ふるさと納税額ー2,000円)×6% + (ふるさと納税額ー2,000円)×(A)×60%
5.上記2.の金額と、4.の計算結果を比較します。同じ金額か、違っていても数円程度のズレなら、ふるさと納税の効果はパーフェクト!です。
まとめ
ふるさと納税は、手続き漏れなどで住民税から差し引きされていない場合もありますので、しっかりチェックして二重払いにならないようにしましょう。
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【編集後記】
今日は午後から東京税理士会館でがっつり研修、その後新宿タカシマヤまで歩き、疲れた頭を甘いケーキで癒して(甘やかして)きました(^^)