日経新聞2017年7月16日付の朝刊1面に「2019年ごろを目処に電子納税しやすく」との記事が掲載されていました。
記事の趣旨は、インターネットでの確定申告をもっと手軽にできるように国税庁が考えてますよ、とのことですが、記事の内容の通りだと、まだまだ手軽とは言えない感じです。
現在の仕組み
インターネットでの確定申告は、本人が行う場合と税理士が代わりに行う場合で若干手続きが違います。
本人が行う場合は、次の3点(とネット接続されたパソコン)が必要です。
税理士が代わりに行う場合は、少し必要なものが増えて、次の4点(とネット接続されたパソコン)です。
どちらの場合も、電子証明書が登場しますが、ネット上における本人確認のために必要らしいです。
インターネットによる申告が気軽にできない原因は
・電子証明書の入手
・ICカードリーダの入手
です。
電子証明書は、もっとも手軽に入手できるのがマイナンバーカードですが、これも中々面倒です。
参考記事
ICカードリーダは、amazonなどで購入すれば手軽ですが、数千円の出費が必要なのが痛いです。
国税庁の案と問題点
記事によると、インターネットでの確定申告で、電子証明書とICカードリーダを不要にしよう、という案のようです。
確かに、これだけならかなり手軽です。
国税庁やるやん!と正直思いました。パチパチパチ。
ところが、記事を読み進めると
まず税務署で申告を始める届け出書と免許証など本人確認ができる証明書を提出する。職員が対面で本人確認をしてなりすましなどを防ぐ。
(出典:日本経済新聞2017年7月16日付朝刊 1面 電子納税しやすく)
なぬっ?対面??
つまりこれって、こういうことですよね。
(真ん中の写真は税務署のつもりです。悪しからず。)
初回だけとはいえ、税務署に行かないといけないんですね。。
税務署の営業時間は平日8時半から17時までですけど、その時間帯に行かないといけないんですよね。。。。
郵送じゃダメなんですかね?
郵送で申請して、IDとパスワードは本人限定郵便で受け取るとか、楽天カードみたいに受け取る時に運転免許証を提示するとか。
初回手続きがもっと手軽だと、とても良い変更になりそうなので、ぜひ再考をお願いしたいところです。
ちなみに、記事では触れられていませんが、この変更案は本人申告についてのみと考えられます。
税理士による代理送信は、諸々の事情により電子証明書の省略は有り得ないかと。
再び電子証明書が必要になるかも
記事は、最後に次の文章で締めくくられています。
国税庁はスマートフォンなどにカードの読み取り機能の導入が進むと見ており、3年程度の暫定措置として実施する。その後はマイナンバーカードの普及状況などを見て制度を続けるかどうかを決める。
(出典:日本経済新聞2017年7月16日付朝刊 1面 電子納税しやすく)
IDとパスワードだけのインターネット申告は、3年間限定で、その後は電子証明書(マイナンバーカード)をスマホにピッとかざすイメージでしょうか。
これ、必要ですかね。。
IDの発行時に対面で本人確認するなら、電子証明書による本人確認は要らないような。。。
マイナンバーカードの普及策かも知れないですね。
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【編集後記】
今日は雨が降らないと聞いていたので、安心して13時過ぎに日比谷方面へお出かけしたところ、降られました(~_~;)