小規模宅地等の特例を受けているなら、相続税の申告書のココは最低限チェックしよう

小規模宅地等の特例とは、自宅や事業用の土地の評価額が最大8割引になり、相続税の大幅な減額につながる制度です。それだけに、相続税に関わる方にとって外せない制度です。

お得な制度なだけに条件が複雑で多数ありますが、その中でも比較的簡単な条件なのに、相続人はもとより、税理士でも見逃しがちなものがあります。

簡単な条件とは、相続税の申告書に適用可能な人全員の氏名を書くこと

これは、相続税の申告書の一部です。右肩に「第11・11の2表の付表1」とあるのが目印です。

(申告内容によっては付表2の場合もあり)

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「1 特例の適用にあたっての同意」の欄に、小規模宅地等の特例を受けることができる人全員の氏名を記入することが、当記事で取り上げる「簡単な条件」です。

ポイントは、特例を受けた人だけでなく、特例を受けることができたけど、結果として受けていない人の氏名も書くことにあります。

なぜ全員の氏名の記入が必要か

小規模宅地等の特例は、前述の通り適用できると相続税が大幅に減額されます。

ただし、この特例は青天井に使えるものではなく、一定の地積までと決められています。となると、仮に相続人が3人で、全員が特例適用可能な土地を相続した場合、相続人のうちの誰かが特例を使えない可能性があります。相続人間で相続税の負担が大きく異なることになります。

したがって、使えなかった人も含め、全員が納得の上で申告することを表明するために、全員の氏名を申告書に記入することが、この特例を適用できる条件とされています。

ちなみに、自署までは求められていないので、実務上は税理士が申告書を作成する際に氏名を記入することが殆どです。

税理士でも見逃すことがある理由

他の条件が厳しい

小規模宅地等の特例は、他にも多数条件があります。他の条件のチェックに気を取られすぎて、形式的な条件に見える氏名記入に意識が及ばない可能性があります。

実質的にはチェック済だが、形式的な条件なので記入漏れしやすい

関係者全員が納得して初めて適用できる特例ですが、納得に至るまでは様々な交渉や調整が入る筈です。

税理士としては、交渉や調整のために必要な資料の作成に細心の注意と気配りを行いながら話を進めていき、何とか相続人全員が特例の適用も含めた相続税の申告全般に納得するわけです。

申告書への氏名記入は、相続税の申告手続きの中でも最終段階です。実質上は、相続人全員の納得が得られた時点で業務の8割は終了している感覚です。

そんな感覚の税理士が、うっかり記入漏れを引き起こす可能性は否定できません。

申告書作成ソフトを使っても、意識して入力しないと記入漏れが起こる

これが最大の原因かもしれません。

相続税の申告書は、専用の申告書作成ソフトを使って作成する税理士が殆どだと思われますが、この氏名の記入は、税理士自身が意識して入力しないと、入力漏れしていてもエラーチェックされずに作成が完了できてしまうソフトが殆どです。

ソフトに頼りすぎるからだとのご意見はごもっともですが…。

氏名の記入漏れのまま申告を行うと…

氏名の記入が漏れている申告書を提出すると、どうなるでしょうか。

法律上は条件を満たしていないので、税務署より指摘を受けたら、申し開きは不可能。小規模宅地等の特例を適用しないで計算した相続税を追加で納税することになります。

実際に、氏名記入をしなかったため、この特例の適用はできないとされた事例があります。

(氏名記入をしなかった事情はうっかりではないのですが、結果は一緒です。)

まとめ

本当に簡単なことですが、とても重要なことなので、小規模宅地等の特例を適用される方は、記入漏れがないようにしましょう。

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