資本性ローンについて、簡単な紹介、経理処理、その他注意点についてご紹介します。
資本性ローンとは?
資本性ローン(資本性借入金)とは、融資制度の一つで、日本政策金融公庫で取扱いがあります。
資本性ローンの主な特徴は
・無担保、無保証
・返済期限が長め(最短でも5年1ヶ月以上)
・元本は期日一括返済なので資金繰りに有利(金利は毎月払い)
・金利は儲かっていないと格安、儲かりだすろ割高。まるで配当のよう。
・他の金融機関が決算書を評価するときは資本(純資産)扱い
・企業が破産等したときの返済順位が低い
などなど。
特徴的なのが、「金融機関が決算書を評価するときは資本(純資産)扱い」ではないでしょうか。
どういうことか図にしますと・・・。
こういうことです!
純資産は企業の取り分を意味しますが、これが大きければ大きいほど、企業の安全性が増します。
借金が多い(負債が多い)より、純資産が多い方が、貸し手(金融機関)としては安心です。
なので、経済的には借入金以外の何者でもない資本性ローンが、金融機関が評価するときだけでも純資産扱いにしてもらった方が、企業の評価は良くなるはずです。
企業の評価が良くなる→格付けが上がる(又は、下がらない)→融資を受けやすくなる
ということです。
資本性ローンの経理処理
資本性ローンの経理処理は、借入実行時に「長期借入金」として計上し、支払った利息は「支払利息」で計上する。
これだけです。
資本性ローンという名前から、何か資本っぽいし、借入金じゃなくて資本金?とか思ってしまいそうですが、資本っぽい借入金ということで、どこまで突き詰めても借入金です。
なので、長期借入金でOK。
あ、借入実行時に短期借入金は使わないでくださいね。
償還日まで残り1年以下になった決算期で、長期借入金から短期借入金へ振替しましょう。
金融機関に融資申込みをするときは、資本性ローンだというアピールもお忘れなく。
ただの借入金扱いされたら悲しいですからね。。
何でしたら、勘定科目内訳書に次のように書いておくと良いかもしれませんね。
※実際に記入する際は黒字でお願いします!
まとめ
資本性ローンの簡単な仕組みと経理処理などについて解説いたしました。
活用の際には、資本性ローンの特徴を生かし切るようにしたいものです。
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【編集後記】
久しぶりにプロフィールを更新してみました(まだ未完成)。